しびれの診療

当院の診療方針です。

方針イメージ


一口にしびれと言っても、その症状はも患者さんごとにさまざまです。手足がピリピリとする場合から、手足がうまく動かない場合(麻痺)まであります。

手のしびれはイロイロ・・・原因もイロイロ・・・

手のしびれの症状はさまざまです。その原因となる病気もイロイロあります。「ビリビリする、チクチクする、ジーンとする・・・」「力が入らない、思ったように動かない、動きがにぶい・・・」など、感覚の症状もあれば、運動の症状もあります。また、「手のシビレ」といっても、そのしびれの範囲もさまざまです。例えば、指のさき、手のひら、手の甲、肘や肩まで・・・・。いろいろあります。ここでは、感覚の障害(いわゆる、ジンジン、ピリピリなど感覚の異常)について説明したいと思います。

感覚の障害の原因としては、手の先から脳までのあらゆる神経組織の障害や異常が原因となりえます。ですから、どこが悪いかを明らかにすることが必要です。そのためには、「しびれの状態」を分析しなければいけません。
  「いつからしびれているのか?」
  「どこがしびれるのか?」
  「しびれが悪くなる状況は?」
  「どうすれば楽になる?」
  などは重要なチェック項目です。

それから、診察を行って、感覚の低下している部分がないか、ハンマーで腱をたたいたときの反応(反射)はどうか、筋力が低下していなか?などをチェックする必要があります(神経学的診察)。これで、どこが悪いのかをある程度の見当をつけることができるわけです。それで、どこを検査すべきなのか?が決まるわけです。

末梢神経、頚椎(脊髄)、脳の病気が原因として重要です。特に、「手のしびれ」の原因として多いものは、頚椎と末梢神経の病気です。前者の病気の代表が、「頚椎症」、後者の代表が手根管症候群です。

「手のしびれ」の原因となる代表的な病気「手根管症候群」については、以下のようにチェックしてみましょう(「手根管症候群」については別の出ページでも詳しくとりあげています。ご覧下さい)。

手根管症候群

手根管症候群は、手のひらの神経(正中神経)が手首の所で靱帯(じんたい)に締め付けられて起きる病気です。この病気には、①女性に多い(男性にもあります)、②手のひらだがしびれる、③夜間に痛みが悪化する、③小指はしびれない、などの特徴があります。治療しないでおくと、手指(特に親指)の力がなくなり、手が使いにくくなります。中年以降の女性に多いのが特徴ですが、妊娠・出産時にも出現することも多いです。糖尿病や甲状腺の病気の合併することもあります。通常は、原因不明のことが多く、多かれ少なかれ両手に症状があることが多いです。中年以降の方では、頚椎に何らかの異常が見られることが多いために、頚椎症と診断されている場合が多いので要注意です。

手根管症候群かも?チェック!

  • 手のひらがしびれる
  • 両手がしびれる(片手のこともあり)
  • 小指はしびれない
  • びれは夜ひどくなる
  • □ 手首を90度曲げると(30秒~1分ぐらい)、しびれが悪化する

これらの症状に複数あてはまるものがあれば、手根管症候群である可能性がありますから、医師に相談してください。「手根管症候群」については別の出ページでも詳しくとりあげています。ご覧下さい。