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みわ内科クリニックTOP神経内科の病気高次脳機能障害


高次脳機能機能障害について知ろう


【高次脳機能障害】についてQ&Aで説明したいと思います。

Q1.高次脳機能障害って何ですか?

Q2.高次脳機能障害の原因は?

Q3.高次脳機能障害はどんな症状がありますか?

Q4.どのように診断しますか?

5.どのようなリハビリテーションを行いますか?

6.家庭生活ではどんなことに気をつけたらいいですか?

7.高次脳機能障害者が利用できる社会的支援はありますか?


Q1.高次脳機能障害って何ですか?

交通事故で頭を怪我したあと、脳卒中の後などに、体は元気になったけれども、以前と比べたら忘れっぽくなった、仕事でミスが目立つようになった、ちょっとしたことで切れやすくなりまるで人が変わってしまったようだ、などの問題を抱えている方たちがいます。このような障害を高次脳機能障害といいます。

高次脳機能障害とは、
外傷や脳血管障害などで脳が傷ついたために、
言語・記憶・認知・思考・行為・注意などの
複雑な脳の働きが障害された状態のことです


これらは私たちが社会で暮らしていくために重要な働きです。
しかし、外見からはわかりにくく、特に手足の麻痺などの身体機能障害を伴わない場合には、なおさら周囲の理解を得られないことが多いようです。このことが、障害そのものに加え、ご本人やご家族の大きな負担となっています。


Q2.高次脳機能障害の原因は?

交通事故などで頭部強打し脳が損傷される外傷性脳損傷、
脳梗塞、脳出血、くも膜下出血などの脳血管障害、

その他、低酸素脳症・脳炎・脳腫瘍などがあります


Q3.高次脳機能障害はどんな症状がありますか? 

傷ついた脳の場所や広がりによって、次のような症状が現れます。
これらはひとつだけの場合もあれば、いくつかの症状が混在していることもあります。


① 注意障害
長時間ひとつのことに集中できず、気が散りやすくなる。

何かをするときうっかりミスが多い。

一つずつならできることも、複数のことを同時にしようとすると間違えたり混乱する。


② 記憶障害
物の置き場所を忘れる。自分がしたことを忘れるため、同じことを繰り返して質問する。

予定を覚えていることができない。

昔のことはよく覚えているのに、最近のことは思い出せない。

記憶が混乱しているため、現実にはない話(作話といいます)をし、周囲が否定しても納得しない。


遂行機能障害
適切な目標を持ち、それを達成するための計画を立て、効率よく実行し、その結果を評価して次の行動に生かすことが困難になる。

具体的には、調理など家事の段取りがつけられない。

目先の些細なことにとらわれ先の予定を見込んだ行動が取れない。

指示されないと行動できない。

行き当たりばったりの行動を取る。


社会的行動障害(行動と情動の障害)
感情のコントロールができず、些細なことで怒ったり、場違いな場面で突然笑い出したりする。

無気力で自発性が低く、自分からは行動しないため、日常生活の多くのことで周囲からの声かけが必要となる。

相手の立場や気持ちをくみ取ることが困難になり、場にそぐわない行動をし、適切な対人関係が作れない。

ひとつのことにこだわって容易に変えられない。

欲求を我慢できず、何でも無制限に欲しがる。


失語
話す・聞く・書く・読むという言語機能の一部または全部に障害があり、言葉による意思の疎通が困難になる。

失行
手足の麻痺はないのに、今まで使えていた道具が上手に使えなくなったり、誤った使い方をするようになったりする。

動作がぎこちなくなる。たとえば、歯ブラシの使い方がわからず髪を梳こうとしたり、使い方が不器用でうまく歯磨きができなくなる。

服の上下や表裏を間違えたり、手順がわからずうまく服が着られない。


失認
ほかの知覚手段では認識できることが、ある特定の知覚手段では認知できなくなる。

たとえば、視力に問題がないにもかかわらず、目で見ただけではその物体が何かわからない、色の識別ができない。
この場合、手で触れれば瞬時にそのものを認知できる(視覚失認)。


半側空間無視
脳損傷の反対側の空間に注意が向けにくくなる。

左右とも見られるが、右の脳損傷による左半側空間無視が圧倒的に多い。

たとえば、歩行時左側にある障害物に気づかずぶつかる、

左折すべき曲がり角に気づかない、左側におかれた食事を食べ残す。



これらの高次脳機能障害の症状の特徴は、
外見からは見えにくいこと、本人に障害があることの認識が欠如している場合が多いこと、また、自宅など慣れた場所や決まりきったことをする場面では症状が現れにくいが、新しい場所や慣れない作業をするとき、疲れているときなどには症状が顕著に出やすくなるなど環境や状況により症状の現れ方が異なることです。
このため、入院中には気づかれなかった問題が、家庭や職場、学校などの日常生活に戻ってから目立ってくることが多く、医療機関でも見逃されてしまうことがあります。


Q4.どのように診断しますか?

高次脳機能障害の診断・評価をする上で、重要なポイントは、以下の3つです。

1.高次脳機能障害があるかどうか

2.その原因となる脳損傷があるか

. 発症前の状態はどうであったか


高次脳機能障害があるかどうか

患者さんやご家族の訴えや、日常生活での行動の評価と、神経心理学的検査(知能や記憶などの検査)を総合して判断します。症状によっては、神経心理学的検査では異常はなくても、実際の生活場面で問題がみられる場合があります。また実際の生活場面でも、環境や作業の内容によって症状が出るときとでないときがあり、いろいろな場面で評価をしていく必要があります。

高次脳機能障害の原因となる脳損傷があるかどうか

病歴(病気や事故の詳細な経過)、神経学的診察、脳の画像診断から判断します。脳の画像診断には、頭部CTMRIなどのような形態的画像診断とSPECTPETなど機能的画像診断があります。これらを組み合わせて、脳の形と働きの変化を調べていきます。外傷性脳損傷のうちび慢性軸索損傷や低酸素脳症などでは、これらの検査によってもはっきりと異常が見られないが、明らかな高次脳機能障害を示す場合があります。画像診断の結果だけで判断しないことが大切です。

発症前の状態はどうか

高次脳機能障害の症状があったり、神経心理学的検査で異常がでても、それが必ずしも脳損傷によるものとは判断できないこともあります。発症前の状態と比較して明らかな変化がある場合に、脳損傷による高次脳機能障害と判断されます。その情報を得るためには、ご家族から、以前の性格や社会的行動、学校や職場での様子などをお伺いすることが必要になります。



5.どのようなリハビリテーションを行いますか?

症状そのものを改善させる訓練のほか、障害を代償する手段を獲得するための訓練、本人の障害認識を向上させるための訓練などが行われます。症状が重度の場合には、本人の状態に合わせて生活環境を調整することが大切です。たとえば、記憶障害では、症状が軽い場合には、メモを利用して記憶障害を補う練習や、記憶障害がありメモの必要性を認識できるように記憶の検査結果や行動をフィードバックする働きかけが行われます。症状が重度であれば、予定表を壁に張って、それを確認するよう周りの人が声をかけるような環境設定をします。



6.家庭生活ではどんなことに気をつけたらいいですか?

適切な対応と環境設定が大切です

本人に合った環境の中で、適切な対応を行うことにより、生活上の困難を徐々に減らしていくことができます。


症状に合った代償手段を活用する
本人に合ったものを使うことが大切です。無理強いは逆効果です。


生活環境をシンプルにする
刺激が多すぎると混乱しやすくなります。物の置き場所は決めておきましょう。

行動は単純化する
毎日のスケジュールを決めましょう。行動はできる限りパターン化しましょう。

コミュニケーションに工夫が必要です
用件を伝えるときには、できる限りひとつずつ、あいまいな表現は避けましょう。メモなど書かれたもので確認をしましょう。興奮したときには、説得しないで一呼吸おきましょう。


患者さん本人の気持ちを安定させることが大切です

高次脳機能障害のある方は、非常に疲れやすく、環境の変化に対応することが困難です。焦らず少しずつ成功体験を積み重ね自信をつけていくことで、本人の気持ちが安定していきます。そのためには、発症により『できなくなったこと』だけではなく、 今『できること』に目を向けましょう。子供っぽくなっている場合にも、子ども扱いをせず、年齢相応に対応することが大切です。できる限り、本人の意思を尊重し、過度な期待をかけすぎないことも重要です。焦らず長い目で見守ってください。

家族(介護者)の負担の軽減が大切です

周囲から見えにくい障害であり、本人の障害認識も低いことから、生活を共にする家族は心理的に孤立しがちです。家族の方が心理的に混乱してしまうと、本人へ適切な対応ができなくなり、それが本人の状態を悪化させるという悪循環に陥ってしまいます。ご家族が心身の休養が取れるような時間や空間が必要です。身近に相談できる専門家を探しましょう。


7.高次脳機能障害者が利用できる社会的支援はありますか?
高次脳機能障害があり、日常生活や社会生活に支障があるレベルであれば、精神障害保健福祉手帳を取得することができます。高次脳機能障害のうち、失語症は身体障害者手帳『言語障害』の対象となります。手足麻痺や歩行時のふらつき、視野障害など身体機能障害も併せ持つ場合には、身体障害者手帳も取得することができます。17歳以下に発症した場合には、知的障害として療育手帳の取得が可能な場合もあります。これらの3つの障害者手帳のいずれかを取得していれば、障害者自立支援法による支援サービスを受けることができます。詳しくは、各市町村にお問い合わせください。

脳血管障害が原因の場合には40歳から、外傷性脳損傷では65歳から介護保険のサービスを受けることができます。

職業復帰が困難な場合には、職業リハビリテーションサービスを利用することもできます。


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